モーターのメンテナンス

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こちらでは、状況別にモーターのメンテナンス方法をご紹介します。
日常的なメンテナンスやトラブルシューティングには、下記の対処法をご参考に進めてください。
ただし、トラブルの中には直接ご相談いただかねばならないものもありますので、お分かりにならない場合はお気軽にご連絡ください。

CASE 1振動がひどくなった場合

1.シャフトを支持している玉軸受が損傷しています。または、その軸受ハウジングがガタついてきています。
軸受の交換で修理できる場合と、両側ブラケットやシャフトまで損傷していて、修理代が新規製作代を上回ってしまう場合があります。 まずは当社へご送付ください。
2.コイルの一部に、短絡部分(ショート)が生じており、回転時の回転ムラが大きくなっています。
電流の測定ができれば、このケースはすぐに判断できます。通常時の5倍以上の電流が流れていれば、ショートしています。
すぐに動作を停止させてください。焼損品ですので、修理はできません。モーター交換が必要です。
3.負荷がバラついています。
負荷のバラつきについて知るためには、電流の測定波形を観測してください。
まずは、前項(1、2項)をご確認の上、当項をお確かめください。
負荷のバラつきによる振動の抑制は、極めて困難です。ACサーボ・モーターの導入を、ご検討ください。

CASE 2触るとビリビリするようになった場合

絶縁劣化により、漏電を起こしています。内部のブラシ磨耗粉の清掃により、初期値の70%にまで絶縁抵抗値は回復します。
清掃が困難な場合、当社にご相談ください。

CASE 3使用開始時期と比べて、使用中に熱く感じるようになった場合

モーターの劣化が進んでいます。軸受の劣化による機械損や、磁石の劣化などが考えられます。
全体的に劣化が進んでいる場合、モーターの交換が必要です。

CASE 4回転が遅くなった場合

負荷が大きくなっていなければ、前項と同様に、モーターの劣化が進んでいます。
つまり、軸受の劣化による機械損や、磁石の劣化などが考えられます。
全体的に劣化が進んでいる場合、モーターの交換が必要です。

もし、発熱がなく、回転が遅くなっている場合は、ブラシが磨耗限界に到達し、電流が流れにくくなっている可能性もあります。この場合、ブラシの交換により、回転状態は回復します。
どちらかの判別がつかない場合が多いため、当社にご相談ください。

無理な正・逆転(※使用上の注意点参照)により、永久磁石の磁力が減衰している可能性も考えられます。
この場合、修理は極めて困難ですので、当社にご相談ください。

CASE 5錆がひどくなった場合

表面の錆がひどくなっている場合、内部でも錆は進行していると考えられます。
ブラシや電極部分に錆が発生している場合、モーターの交換を推奨いたします。
錆の除去により使用継続も可能ですが、長期の使用は期待できません。

CASE 6動作時の音が大きくなった場合

軸受の損傷により騒音値が上がったか、各部品の劣化により、ガタつきが増加したためと予想されます。
劣化状況によっては、モーターの交換時期と考えられます。
他に、負荷のバラつきやコイルの短絡の可能性もあります(前述項参照)。

CASE 7回転力(=トルク)が、弱くなった場合

コイル短絡でなければ、永久磁石の磁力減衰が疑われます。無理な正・逆動作(※使用上の注意点参照)による磁力の減衰についてご確認ください。
磁力の減衰は、ユーザー様による修理は困難ですので、当社にご相談ください。

CASE 8電力の消費が大きくなった場合

モーターの効率が低下しています。各種の事例が考えられますので、当社にご相談ください。
(軸受劣化、永久磁石の磁力減衰、コイル損傷、筐体劣化、ブラシ磨耗の進行など)