永久磁石界磁電動機
界磁に永久磁石を使用するタイプです。制御も比較的簡単にでき、コストも巻線界磁のタイプに比べて安価なのが特徴です。
昨今の技術進歩により高効率・中容量(1kw程度まで)まで製作可能となっています。
モーターを選ぶには、まず構造の違いを理解しましょう。構造の違いにより、モーターの性能は大きく異なってきます。
ご使用の用途に合わせた、最適なモーター選びの目安として以下をご参照ください。
界磁に永久磁石を使用するタイプです。制御も比較的簡単にでき、コストも巻線界磁のタイプに比べて安価なのが特徴です。
昨今の技術進歩により高効率・中容量(1kw程度まで)まで製作可能となっています。
巻線による電磁石を、界磁に使用するタイプです。界磁巻線と電機子巻線への電力供給の形態により、下記の3種類に分類されます。永久磁石界磁タイプでは不可能な大容量のものを作れる点が強みです。
a. 直巻電動機:巻線界磁と電機子巻線への電力を、電源より直列に供給する構造です。
起動トルクが大きいため、クレーンやウィンチ、電動台車によく使用されます。
この構造の特徴は、負荷のかかり具合によって回転数に変動が生じるということ。
無負荷時には高速で回転し、定格負荷時には低速で回転します。そのため、一定の動作を要求される用途には不向きです。
b. 分巻電動機:界磁巻線と電機子巻線への電力を、電源より並列に供給する構造です。
定回転特性に優れ、速度も制御しやすいことから、ACサーボ登場までは、広範囲で使用されてきました。
近年のパワー半導体の登場による制御機器分野の発展により、徐々に使用数は減少しています。
c. 複巻電動機:電機子巻線に加え、並列に電力供給を受ける界磁巻線と、直列に受ける界磁巻線の両方を備えたモーターです。
起動トルクも相応に大きく、定回転特性も利用できるため、様々な用途に使用されています。コスト的には最も割高となります。
台形ネジにより、回転動力を直線動力に変換して利用するシリンダーです。
直動変換部とモーターとの間に減速機構を組み込んでいるため、コンパクトで高い推力が得られます。
台形ネジによるセルフロックがかかるため、停止位置を保持できます。
ボールネジにより、回転動力を直線動力に変換して利用するシリンダーです。
台形ネジタイプと同様の構造ですが、変換効率がよいため、モーター出力を小さくすることが可能です。
しかし、セルフロックがかからないので、停止位置を保持するにはブレーキを取り付けなければなりません。
台形ネジより値段は上がりますが、高速、高精度、長寿命が要求される用途にはおすすめです。
電気モーターには、乾電池に代表されるような直流電源を使用する直流モーターと、家庭のコンセント(100V)に代表されるような交流電源を使用する交流モーターがあります。
これらのモーターは、その大きさや構造、制御方法などが異なるため、一概に特徴を比較することは困難です。
直流モーターは、与える電圧に応じて回転数・出力を制御でき、しかも応答性がよく、扱いやすいのが特徴。
そのため、小型機械やバッテリーを使用する機械の原動機として多く使われています。
また、制御性に優れ、効率もよいため、最近までは鉄道用モーターとしても使用されてきました。
しかし、交流モーターと比べると価格が高く、消耗部品であるブラシが必要なので、信頼性に問題があります。
交流モーターは、価格が安く、大型化・大出力化が容易にできます。工作機械をはじめとする汎用モーターとして広く使用されています。
ステッピングモーターは、ステップモーターあるいはパルスモーターなどとも呼ばれています。
回転角度が、デジタル入力によるパルスの数に比例するという特徴があります。
この特徴からステッピングモーターは、高精度な運動を必要とする機械に使用されています。
なお、応答速度は他のモーターと比べて遅く、パルスを発生させるための回路(ドライバ)が必要となります。
サーボ制御(サーボ機構)は、自動制御機構の一つです。
制御対象の状態を測定し、基準値と比較して自動的に修正制御してくれます。
サーボモーターとは、任意の回転角度に合わせる、この制御機構を持ったモーターです。
ラジコン模型に使われているサーボモーターは、小さいケースに小型の直流モーターと、減速歯車機構・回転角度センサ(回転式可変抵抗)・サーボ制御のための電子回路が内蔵されています。
扱いやすく、安価なのが特徴です。
それぞれのモーターの利点をまとめた早分かり表です。
直流モーター (ブラシ付) |
ステッピングモーター | 交流モーター (インダクションモーター) |
|
長寿命 | ○ | ○ | |
低速回転 | ○ | ○ | |
高効率 | ○ | ||
低コスト | ○ | ○ | |
位置決め精度 | ○ | ||
静粛性 | ○ | ○ | |
高トルク | ○ | ○ | ○ |
小型 | ○ | ○ | ○ |
用途ごとに以下のような仕様となっています。
漁業船用 | DC12/24V |
農業機械用 | DC12/24V |
福祉機械用 | AC100V DC12V(水回りで使用する場合) |
産業機械用 | AC100V(DC90V) AC220V |
ホビー関連 | DC12V以下 |